70代男性の肩の痛み|寝返り・肩を下にすると痛い原因と施術|坂出市 ~棘上筋の負担と巻き肩・鎖骨の動きに着目した施術~
「寝返りをすると左肩が痛い」
「左肩を下にして寝られない」
「腕を上げると肩が痛い」
このような肩の痛みでお悩みではありませんか?
今回ご紹介するのは、1か月前から左肩の痛みが続いていた70代男性の症例です。
痛みが良くなることも悪くなることもなく、同じ状態が続いていたため来院されました。
検査を行ったところ、棘上筋を中心とした腱板損傷が疑われる状態でした。
しかし、肩の痛みが出ている部分だけではなく、姿勢や肩甲骨、鎖骨の動きまで確認すると、肩に負担をかけている原因が見えてきました。
目次
1. 1か月前から続いていた左肩の痛み
患者様は70代の男性。
約1か月前から左肩に痛みを感じるようになり、その後も症状が改善しない状態でした。
特に痛みが出ていたのが、
- 寝返りをしたとき
- 左肩を下にして寝たとき
- 腕を上げたとき
- 腕を外側に開いたとき
- 服を着たり脱いだりするとき
- 肩をストレッチしたとき
などです。
日常生活の中でも肩を使うたびに痛みが出るため、徐々に肩を動かすことに不安を感じるようになっていました。
2. 初検時の状態
初検時には、左肩周辺を詳しく検査しました。
すると、肩甲棘上部に明らかな圧痛が確認されました。
また、
肩関節の挙上痛
腕を上に挙げる動作で強い痛みが出現。
肩関節の外転痛
腕を横方向へ開く動作でも痛みが著明でした。
さらに、
- 服の着脱時の痛み
- ストレッチ時の痛み
- Painful Arc(ペインフルアーク)陽性
- インピンジメントサイン陽性
などの所見が確認されました。
これらの検査結果や症状を総合的に判断し、棘上筋を含む腱板への負担が強く、腱板損傷が疑われる状態と考えました。
ただし、徒手検査だけで腱板損傷を確定することはできません。強い筋力低下や外傷歴などがある場合には、必要に応じて整形外科での診察・画像検査を受けることも重要です。
3. 肩が痛い原因は「肩だけ」ではありませんでした
今回の症例で特に注目したのが、姿勢と肩甲帯の動きです。
患者様の姿勢を確認すると、円背傾向があり、それに伴って肩が前方に入り込む「巻き肩」の状態がみられました。
肩を動かすときには、上腕骨だけが動いているわけではありません。
肩甲骨・鎖骨・上腕骨などが連動して動くことで、スムーズな肩の動きが作られています。
ところが今回のケースでは、円背や巻き肩によって肩甲帯の位置関係が変化し、鎖骨の動きにも制限がみられました。
4. 鎖骨の動きが肩の動きに影響していた
肩を上げるとき、肩甲骨と鎖骨は連動して動きます。
しかし、鎖骨下筋や大胸筋の筋緊張が強くなっており、鎖骨の動きを制限している状態でした。
そのため、
円背
↓
巻き肩
↓
鎖骨の動きが制限される
↓
肩甲骨・鎖骨の連動が悪くなる
↓
肩を動かす際の負担が増える
↓
棘上筋など肩周囲へのストレスが増加
という状態になっている可能性があると考えました。
そこで、痛みが出ている棘上筋だけを施術するのではなく、肩甲帯全体の動きを改善することを重視しました。
施術① アキュスコープで状態を確認
初期段階では、肩周囲の状態を確認しながらアキュスコープを使用しました。
痛みが強い時期に過度な刺激を加えることは避け、状態を確認しながら施術を行いました。
まずは肩周囲の負担を軽減し、次の段階の施術につなげていきました。
施術② 鎖骨下筋・大胸筋・広背筋へのアプローチ
次に、肩甲帯の動きに関係する筋肉を確認しました。
特に筋緊張が強かった、
- 鎖骨下筋
- 大胸筋
- 広背筋
などに対して手技を行いました。
これらの筋肉の緊張を緩め、肩甲骨や鎖骨が動きやすい状態を作っていきました。
施術③ 鎖骨のモビリゼーション
筋肉の緊張を調整した後、鎖骨の動きにもアプローチしました。
鎖骨の動きを確認しながらモビリゼーションを行い、肩関節を動かしたときに肩甲骨と鎖骨がスムーズに連動できるように調整していきました。
今回の症例では、
「肩が痛いから肩だけを施術する」
のではなく、
「なぜ肩に負担がかかっているのか?」
という視点で身体全体を評価することを大切にしました。
施術④ 電圧コンビネーション治療・メディセル
肩甲帯や鎖骨の動きが改善してきた段階で、電圧コンビネーション治療やメディセルも取り入れていきました。
筋肉や軟部組織の状態を確認しながら、肩周囲が本来の動きを取り戻せるように段階的に施術を行いました。
4回目の施術後には挙上痛・外転痛が消失
施術を進めていく中で、症状に大きな変化がみられました。
4回目の施術を終えた時点で、初検時に著明だった挙上痛と外転痛が消失。
腕を上げたり、横に開いたりする動作で出ていた痛みが改善しました。
肩の動きも徐々にスムーズになり、日常生活での肩の使いやすさも向上してきました。
痛みが改善してからリハビリを開始
肩の痛みが軽減したからといって、すぐに施術を終了するわけではありません。
今回の症例では、再び肩に負担がかからない身体を作るため、状態を確認しながら段階的に運動やトレーニングを取り入れたリハビリを行っています。
現在もリハビリを継続しながら、肩甲帯や肩関節の状態を確認し、必要に応じて身体の調整を行っています。
5. 大切なのは「痛みの場所」だけを見ることではない
今回の患者様は「左肩が痛い」という症状で来院されました。
しかし、実際に身体を確認すると、
肩だけではなく、姿勢・胸郭・肩甲骨・鎖骨・筋肉の緊張などが複合的に関係している可能性
がありました。
特に年齢とともに姿勢が変化し、円背や巻き肩が強くなると、肩甲帯の動きにも影響することがあります。
そのため、肩の痛みを改善するためには、痛みのある場所だけを見るのではなく、
「肩を動かすために必要な身体全体の動きができているか」
を確認することが重要だと考えています。
6. こんな肩の痛みでお悩みではありませんか?
- 寝返りをすると肩が痛い
- 肩を下にして寝られない
- 腕を上げると肩が痛い
- 腕を横に開くと痛い
- 服の着脱で肩が痛む
- 肩を動かすと「引っかかる」感じがする
- 肩の痛みが1か月以上続いている
- 痛みがなかなか改善しない
- 年齢とともに肩が上がりにくくなった
- 巻き肩や猫背を指摘されたことがある
このような症状がある場合、肩周囲の筋肉や腱だけでなく、姿勢や肩甲骨・鎖骨の動きも一度確認してみることをおすすめします。
7. 坂出市で肩の痛み・腱板損傷が気になる方へ
香川県坂出市のせとうち整骨院では、肩の痛みがある場合、痛みが出ている場所だけを確認するのではなく、姿勢や肩甲骨、鎖骨、肩関節の動きなどを総合的に確認し、一人ひとりの状態に合わせた施術を行っています。
「肩を動かすと痛い」
「寝返りで肩が痛む」
「肩を下にして寝られない」
といった症状が長く続いている場合は、一度身体の状態を確認してみませんか?
※本記事は一症例についての経過をご紹介したものであり、すべての肩の痛みが同じ経過で改善することを保証するものではありません。また、腱板損傷や腱板断裂が疑われる場合は、必要に応じて整形外科などの医療機関での診察・画像検査をご検討ください。
